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No.34「若手社員を見て自らを振り返る」

No.34「若手社員を見て自らを振り返る」

いよいよ4月を間近に控え、新卒社員が多数入社してくる時期となりました。そうすると多くのクライアントからいただくご相談があります。

「若手社員にホスピタリティがなくて困っています。良い方法はありますでしょうか」

確かにクライアントはとてもお困りのご様子です。ただ色々とお伺いしていくと、その半数以上に共通していることは、上司や先輩にあたる方々が、若手の方に手本を示す術(すべ)を持っていないという事実です。

ホスピタリティは「可視化」することができます。私どもでは「29のサービス価値」・「3つのマインド」・「4つのやる気の要因」によって、ホスピタリティを視覚的にとらえ育成するプログラムを強みとしてビジネスを実施させていただいておりますが、会社あるいは個々人のホスピタリティの強みや課題を明らかにすることは可能です。

しかし一方で、ホスピタリティは「こまめな手本」を示さなければ、伝えて行くことができません。若手社員の皆様にホスピタリティの構造や実践スキルを学んでいただくのはもちろんのこと、上司や先輩にあたる方々が、手本を示す「術(すべ)」を身につけていただくことも重要です。

「術(すべ)」としてまず必要なのは、基本となる考え方を分かりやすい言葉で表現することです。上司や先輩の皆様の手本となる行動の裏には、長年かけて培われた姿勢や信念のような「基本となる考え方」があるはずです。本来そういったものは後輩社員が自ら感じ取っていけると良いのですが、若手社員は、その背景まで含めて理解しているわけではないので、理解しづらかったり、共感度が低かったりいたします。上司や先輩の皆さんが、自らが大切にしている「考え方」をあらためて整理し、分かりやすく言葉で伝えてあげることが大切です。

「術(すべ)」として次に必要なのは、ブレないことです。自らが伝えた「考え方」と相反するような行動を上司や先輩の皆様が示せば、若手社員は混乱するどころか失望し、ホスタリティを軽んじるようになるでしょう。ありがちな「時と場合によって使い分ける」ということも、基本であるはずの「考え方」の軽さと無意味さを露呈することになります。自らがブレることなく率先垂範しつづけることは、当たり前のようでいて、なかなか難しいことです。

「術(すべ)」としてもう1つ必要なのは、手本を示した際に「考え方」と紐付けてみせることです。上司や先輩社員が、自らとった行動について「なぜそうしたのか」「なぜそうしなければならないのか」を、「基本となる考え方」と行きつ戻りつを繰り返しながら伝えてあげることで、「姿勢・信念」と「ありたき行動」がセットとなって若手社員にインプットされていくことになります。

筆者自身は「先輩を見て、自分で盗め!」と言われた世代ですが、それでは通用しない時代になっています。皆様の会社でも、多くの新卒社員が入ってくる前の最終準備の一つとして上司・先輩社員の皆様が若手社員に良い手本を示せているか、確認してみてはいかがでしょうか?

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